COLUMN コラム
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介護保険を利用した介護住宅改修工事について
2021.06.11 -
介護保険の対象となる住宅改修工事は、大きく分けて6つあります。
- 手すりの取り付け工事
- 段差解消工事
- 床、通路面の材料の変更工事
- 扉の取替工事
- トイレの変更工事
- 改修工事に付帯して必要となる工事
1手すりについて
- 手すりは、家の敷地から玄関、玄関内、玄関から居室など、家の中を移動する場合に必要になります。縦型、横型、L型などの型の手すりがあり、素材も木製、樹脂製、アルミ製などあります。
場所や用途、身体の状況により、必要な部分に、必要な長さで、最適なタイプのものを選びます。
カラーも選ぶことができます。
2段差解消工事
- 段差解消工事は、家の中の段差、玄関と廊下、廊下と居室、脱衣室から浴室、廊下からトイレ
など、家のいたるところに段差があるので、必要に応じて、適切な解消工事をします。
スロープを付けたり、床面の高さを上げるなどします。
3床、通路面の材料の変更工事
- 床、通路面の材料の変更工事は、例えば、車いすを利用することになった場合には、畳敷だと動きにくいので、フローリング材に変更すると良いでしょう。
転倒防止には、浴室の床に、タイルなどの滑りやすい材料が使われている場合には、滑りにくい素材の床材に変更します。冬場に床が冷たくならず、ご高齢の方にお勧めの床材も多く出回っております。
4扉の取替工事
また、室内だけでなく、屋外の通路なども介護保険の対象の工事になります。
- 扉の取替工事については、車いすを利用して生活をする場合に、扉を開閉するのでは移動の際に不便なので、引き戸に取り替えると良いです。特にうち開き扉のトイレや浴室では、転倒していた場合に、開けられなくなってしまうことが多いので、折り戸や引き戸が適しています。
また、握る力が弱くなるなど、ドアの開閉時のドアノブを回せなくなることもあり、その場合には、ノブをレバーハンドルに取り替えると、握る力が弱くても開閉が楽になります。この工事も介護保険対象です。
5トイレの変更工事
- トイレの変更工事は、例えば現状の便器が、和式便器の場合、しゃがむことが厳しくなり、立ち上がりに転倒する危険性があるので、洋式便器に変更することが多いです。
また、身体の状況により、トイレのスペースを拡張しなければならない場合もあります。便器だけではなく、便器の交換に付帯して発生する工事(壁紙、床材、建具など)は、介護保険の対象工事になります。
ちなみに、和式便器はそのままに、ポータブル便座を設置して洋式トイレのように使う場合がありますが、これは福祉用具の購入ということになり、介護保険の住宅改修工事の対象ではありません。
6改修工事に付帯して必要となる工事
- 改修工事に付帯して必要な工事とは、1から5項目の工事に伴って必要となる工事のことで、介護保険の対象となる工事です。例えば、手すりの取り付け工事では、ビスでしっかり固定できない壁面の場合に、下地を補強する工事をしますが、この下地補強工事は対象となります。
介護保険をうまく利用するとよりより快適な暮らしが実現します
前回のコラムでも取り上げましたが、介護保険は、被保険者の所得にもよりますが、自己負担割合が1割の方は、お一人18万円支給されます。この18万円以内でしたら、対象工事であれば、何回でも支給してもらうことができます。
ご自宅で安全に過ごすには、様々なところを改修するようになりますが、まずは、担当のケアマネージャーさんにご相談ください。
また、介護認定前で、担当ケアマネージャーさんがいらっしゃらないなど、お困りの方は、お気軽に当社へご相談ください。